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2025.02.02

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【京都】”町家体験”について

本日は町家体験の一つとして、皆様に知っていただきたい事についてお話いたします。
あまり明るいお話ではございませんが、お目通しいただけますと幸いです。


時折。
僅少ではございますが「ネズミやイタチが天井・外壁を走る音がする」といったお声をいただくことがあります。

通常の家の構造とは事なり、昔のまま使用している箇所もあるため、少なからず外部と天井裏等に隙間ができてしまうこともございます。
町家暮らしについては、特に実害がなければ害獣は排除することなく”共存”することが一般的です。

ただ弊社は”町家で住まうように暮らす体験場所”として、宿泊施設を提供しておりますので、相応の対策は日々行っております。
他の宿ではそうではなかった、という意見もあるかもしれませんが、地域環境によって被害の差異は異なります。
市内の真ん中でそのような出来事が起こる事も、京町家を多く保全している弊社宿周辺だから、と喩えられる所以かもしれません。

 


こちらの文章を書いている私も、和歌山の山奥、みかんの木や畑・山川に囲まれた自然の中に祖父の家があります。
築100年近い古い家ですので夜になると、よくイタチが天井を走る音が聞こえてきます。
小さい頃は怖い反面、イタチの姿を見てみたいという好奇心もありましたが、今では家族団らん中に走っていても「また走ってるね」と和やかに収まります。

ここまでリアルに楽しんでいただきたい、という強要ではなく「町家ってそういうものなんだな」という”体験”としてご承知おきいただければと感じております。

日本家屋の名称には「虫籠窓」や「犬矢来」、「猿頬面」「鴨居」「猫間障子」など、動物の名前がつけられたものが多数ございます。
こういった観点から昔の人達は動物と共に共存していた、ということがうかがえます。
不気味だから、といって人間以外の生き物を排除しようとしてしまう現代の傾向は、近年更に加速しているように感じますが、動物もまた一つの命です。



初めにも記載いたしましたが、ごく稀にいただく意見ですので毎回起こる事象ではございません。
ただ、必ずしも出現しない、とも言いきれません。
もしどうしても気になるという方は、ご宿泊はお控えいただく事をお勧めいたします。

弊社といたしましても、気持ちよくご宿泊いただけますよう日々尽力しております。
ご理解のうえ町家体験をお愉しみいただけますと幸いです。
 

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